こども革命独立国

僕たちの「こども革命独立国」は、僕たちの卒業を機に小説となる。

第一章 茶会の勃発

3.11原発事故後、放射能・核の汚染が日常的になるなかで、テツオたち4人は自分たちの生存権と生存圏を守るべく、自分たち次世代の子供による、子供たちのための革命を志す。

第二章 法の精神

さて革命を決意したテツオたち4人は、まずは合法的に革命を遂行すべく、ある法律事務所をたずねてみることにした。しかし出てきたのは、自分たちと同じような中学生みたいな弁護士。その蒟蒻問答につきあわされ・・・

第三章 政治家の関与

法律では救われないと悟った4人は、次に政治による解決を試みようと、市民派と称するある政治家事務所をたずねてみることにした。しかしそこで出てきたのは、漢字も読めず、言葉の意味もわからないセンセーで・・・

第四章 コメの花と首実検

法律、政治と、二つの事務所をあとにして、今更ながら絶望を深めた4人。行く当てもなくさまよううちに、ある百姓おやじと巡り合う。そしてこの男タカノこそ、彼らの力になりたいと申し出る。次いで4人の前には、ある日とんでもなくカブいた教師があらわれ…

第五章 嘉南の島

有志の大人たちの助けを受け、いよいよ理想の子供の革命と独立を実行すべく、当面の約束の地たる嘉南島へと来たテツオたち4人。彼らを待ち受けていたものは、想像を絶するほど辛い❝額に汗して糧を得る❞自給自足の生活だった・・・

第六章 復活

島の生活が軌道にのるなか、テツオの親友キンゴはブログ「子ども革命独立国」を書き始める。一方、慣れない農作業に四苦八苦するテツオは、失敗続きの野菜作りに続いて新たにコメ作りにも挑戦するが、島のノロとなった恋人ユリコに助けられ・・・

第七章 出穂

初めてのコメ作りが無事出穂をむかえ、安堵するテツオ。コメの実りと同時に自身の性の目覚めにも気づいていく。そんななか、彼は終生の師ともいうべきレイコに出会う・・・

第八章 参観の日

ある日、島のテツオたちの学校に文科省の官僚が査察に来るという。理事長タカノとかぶき者の校長は策をめぐらし、この査察を公開の参観日にする。はたして査察に来た官僚は・・・

第九章 淘汰と萌芽

第Ⅱ部。官僚の査察に失敗した国は、今度は島を米軍基地ー新兵器オスドロンのヘリパット建設のため明け渡せと言ってきた。そしてある日、島にオスドロンが飛来して、テツオとユリコに・・・

第十章 黄金ひ

人間につぐづく絶望したテツオとキンゴは、自ら新しい人類への進化を模索する。そんななか、レイコはテツオに、自然界に潜む❝黄金比❞のことを教える・・・

第十一章 美の作用量子

互いに性を自覚するなか、ますます新人類への進化論にはまっていくテツオとキンゴ。そしてキンゴは黄金比にあるヒントを得る。一方、キンゴの恋人ヨシノも受験勉強がてら彼らの進化論へと参入し・・・

第十二章 ムシのお知らせ

レイコとユリコが女子二人デートに出て、島に一人残ったテツオは、内なる女性に導かれるまま、男女の相対性を超えていく。すると自然の声がわかり、ムシと語りあえるようになる・・・

第十三章 絶望の底

女性化したテツオがキンゴを訪ねると、なんと彼も半女装に・・。彼らはともにLGBTと認め合うが、キンゴはこれこそ自分たち新人類の進化の証と語りかける。そして一方、レイコとユリコは・・・

第十四章 ホモ・ニアイカナンレンシス

ヨシノも加わり、ついに自分たちが新しい人類へと進化することを確信する4人。と同時に彼らは、実はこれこそが自分たちが核の世に生きている意味であることを知るのだった・・・

第十五章 不屈の抵抗大作戦(前)

第Ⅲ部。島の軍事基地化を図る国は、AI搭載のロボット戦艦を投入し、島民を実力排除する作戦に出る。迎え撃つテツオやタカノたち島民は、支援者らとともに徹底抗戦の座り込みに・・・

第十六章 不屈の抵抗大作戦(後)

次々と軍に排除される島民たち。ついに島のノロのユリコが呪術でもって反撃するが、ユリコはそのため仮死となり黄泉の国へと送られて、テツオが後を追っていく・・・

第十七章 討ち入り本番(前)

島の軍事基地化は実はダミーで、権力は本命の島のゴミ処理場化を画策する。市民運動のフリをした工作員による行政への根回しが進むなか、レイコとテツオたちは反撃の討ち入りに・・・

第十八章 討ち入り本番(後)

闘い済んで日が暮れて、討ち入りから島へと2人で帰ってきたテツオとユリコ。ユリコはここで策を得て、テツオに女性化をすすめるのだが・・・

第十九章 赤と光

第Ⅳ部。ユリコのすすめで、ついに街中女形デビューをはたしたテツオ。しかし彼は女装で街へと出た途端、今までにない光のゆらぎを体験する・・・

第二十章 光知性原理

テツオの女装デビューでの光の新体験は、実は行者のユリコも同じだった。そして彼女は、これが物理の大きな謎である❝光の粒子と波の二面性❞につながると言い始める・・・

第二十一章 相反性理論

ユリコに押されて自分の仮説を固めたテツオは、それをレイコの所へと持っていく。そしてこれはレイコにとっては、夢にまで見たテツオとの対話篇となるのだった・・・

第二十二章 回帰

4人の卒業を間近にひかえ、校長とキンゴのパパが浜辺で釣りにいそしんでいる。彼らはここで❝命よりカネが大事❞の根本たる❝経済❞を回想する・・・

第二十二章その2

ユリコに押されて、タカラヅカにて街中女装デビューをはたしたテツオ。彼は思わぬ災難に出くわすが、ここである人物に救われる・・・

第二十三章 満行の春

卒業前、島のノロとして修行の満行をむかえたユリコは、受験の最中、留守中のレイコに別れを告げに家へと赴く。そして彼女は、そこでレイコの秘密を知るのだった・・・

第二十三章その2

満行し、師僧のオバアに灌頂の儀でノロを返還するユリコ。オバアはユリコの願いをくんで、満行を機に❝生と死❞につき、最後の伝法を授けようとするのだった・・・

第二十四章 虹

卒業前、巣立ちの時をむかえたテツオは、キンゴとタカノに別れを告げて、島を船出しようとする。そして小舟で島を旅立つ彼に、ある女性の姿が・・・

引用または参考文献

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